Clara Haskil (クララ・ハスキル)
ピアニスト
Clara Haskil (クララ・ハスキル)。ルーマニアの女性ピアニスト。1895年1月7日生まれ。1960年12月7日没。
彼女の名誉を称えたクララ・ハスキル国際ピアノ・コンクールは、2年ごとに開催されている。ルーマニアのブカレストでユダヤ人の家庭に生まれた。フランスに渡り、ガブリエル・フォーレの弟子であるジョゼフ・モルパンに師事。同年、パリ国立高等音楽院に入学し、アルフレッド・コルトーに師事するが、ほとんどの指導はラザール・レヴィとジロー・ラターゼから受け、15歳で一等賞を獲得して卒業。卒業後、ヨーロッパで演奏活動を始めた。1913年、脊柱側弯症の進行を止めようとギプスをはめ、1920年には極度の舞台恐怖症となり、度重なる病気は彼女を批評的・経済的成功から遠ざかり、人生の大半を貧困の中で過ごした。第二次世界大戦後、1949年にオランダで開かれた一連のコンサートで初めて、賞賛を受けるようになった。1951年、彼女はスイスのヴェヴェイに移り住んだ。ピアニストとしての演奏は、ヴァイオリニストとしての技量に由来すると思われる純粋な音色とフレージングに特徴があった。室内楽奏者としても評価が高く、ジョージ・エネスク、ウジェーヌ・イザイ、パブロ・カザルス、ディヌ・リパッティ、ジョセフ・シゲティ、ゲザ・アンダ、アイザック・スターン、ヘンリク・シェリング、アルチュール・グルミオーらと共演し、最後の演奏会を開いている。グルミューはヴァイオリニストとして有名であるが、優れたピアニストでもあり、ハスキルと楽器を交換することもあった。 アンセルメ、バルビローリ、バウムガルトナー、ビーチャム、ボールト、チェリビダッケ、クルイタンス、ディクソン、フリクサイ、ジュリーニ、ヒンデミット、インゲルブレヒト、ヨッフム、カラヤン、ケンペ、クレンペラー、マルケビッチ、モントゥー、ムンク、パライ、ロスボー、サヴァリッシュ、ショルティ、ストコフスキ、セルなど多くの指揮者のもとでソリストとしても演奏した。オーケストラとの共演で最も有名な録音は、1960年11月にマルケヴィッチ指揮ラムルー管弦楽団と共演したモーツァルトのピアノ協奏曲第20番ニ短調K.466と第24番ハ短調K.491（CDはフィリップスクラシックからNo.464 718-2で発売）である。ブリュッセル南駅の階段で転倒し、負傷したことが原因で死亡した。翌日、アルチュール・グリュミオーとの演奏会に出演する予定だった。享年65歳。2017年8月にパスカル・クラン、プルーン・ジャイレ、ピエール＝オリヴィエ・フランスによる70分のドキュメンタリー『Clara Haskil, le mystere de l'interprete』が公開されている。
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