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Kemal Gekic (ケマル・ゲキチ)

ピアニスト

Kemal Gekic (ケマル・ゲキチ)。クロアチアの男性ピアニスト。1962年生まれ。

クロアチアのスプリトでクロアチア人の母とボスニア人の父の間に生まれた。1歳半でメロディーを耳で聞き取り、ピアノで正確に弾くという、通常の神童の基準からしても極めて早い時期に音楽の才能を発揮した。スプリトの音楽学校「J.Hatze」で、母方の叔母であるロレンツァ・バトゥリナ教授から幼少期に教育を受けた。16歳でセルビアのノヴィ・サド大学芸術アカデミーのヨクトン・ミハイロヴィッチ教授（モスクワ音楽院卒）のクラスに入り、1982年にディプロマ試験のリサイタルで史上最高点を獲得して学士号を取得、その後すぐにピアノ科から教員の任命を受け、1999年まで務めた。在学中、多くの国際ピアノコンクール（イタリア・パルマのリスト、ポルトガル・リスボンのヴィアナ・ダ・モッタ）で入賞。修士号を取得した1985年、ポーランド・ワルシャワのショパンコンクールに参加したことで、コンクールで最優秀ソナタ演奏賞を受賞したドイツ・ハノーバーのショパン協会から、海外公演の招待を受けるようになった。ワルシャワ公演の録音は、ドイツで6万枚、日本で8万枚を売り上げた。このライブ演奏を聴いた日本のJVCビクターのプロデューサーが1988年にゲキチと専属契約を結び、モーツァルト、ショパン、リスト、チャイコフスキー、ラフマニノフのソロ曲や管弦楽曲を収録したアルバムをリリースした。1985年のショパン・コンクール以降、ドイツ、スイス、フランス、スペイン、ポルトガル、イタリア、ベルギー、デンマーク、スウェーデン、ポーランド、チェコスロバキア、ブルガリア、ギリシャ、トルコ、ブラジル、グアテマラ、ベネズエラ、ボリビア、アメリカ、カナダ、そしてユーゴスラヴィアと、広範囲にわたるコンサート活動を行う一方、ソ連、日本、韓国、台湾、タイ、エジプト、クウェートのツアーに同行し、1985年以降、日本、韓国、台湾、ソウルで、またユーゴスラヴィアでコンサートを行っている。ワルシャワ・フィルハーモニー管弦楽団、ロンドン・ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団、日本フィルハーモニー交響楽団、ライプツィヒ・ゲヴァントハウス交響楽団、チェコ国立交響楽団など多くのオーケストラと共演してきた。1999年、フロリダ州マイアミに移り、フロリダ国際大学のアーティスト・イン・レジデンスおよび教授として現職に就任。武蔵野音楽大学客員教授をはじめ、世界各地の大学やアカデミーで客員教授を務めている。また、数多くのピアノコンクール（ソルトレイクシティ、ヒルトンヘッド、台湾国立ピアノコンクール、西日本コンクールなど）の審査員を務めている。