Michael Korstick (ミヒャエル・コルスティック)
ピアニスト
Michael Korstick (ミヒャエル・コルスティック)。ドイツの男性ピアニスト。1955年4月30日生まれ。
ケルン出身。幼少のころよりピアノを始め、11歳でケルンの「ユーゲント・ムジツィエルト」コンクールで優勝。高校卒業後、ケルン国立音楽大学に入学し、ユルゲン・トロスターに師事。1974年にはハノーファーでハンス・ライグラフに師事。同年、ロシア人ピアニスト、タチアナ・ニコラエワのマスタークラスを受講し、その後も何度か共演を果たした。1975年にはケルンで正式なコンサートデビューを果たし、ベートーヴェンのピアノソナタ第106番と111番を演奏。1976年、コルスティックはニューヨークのジュリアード音楽院で学ぶために渡米し、1983年までサッシャ・ゴロドニツキの奨学生として在籍した。その後、アスペン音楽祭と音楽学校でジャニーン・ドヴィスの指導を受けた。ドイツ音楽評議会コンクールで優勝した後、1983年にドイツに戻り、コンサート活動を開始した。ドイツのAudiophile誌で「現代における最も重要なベートーヴェン演奏家の一人」と評される。ピアノとオーケストラのための作品、ベートーヴェンのピアノソナタ全曲など、あらゆる時代の多数のソロ作品をレパートリーとしている。世界各地でのコンサートツアーでは、ベートーヴェン、ブラームス、リスト、ラフマニノフ、バルトーク、プロコフィエフのピアノ協奏曲を定期的に演奏している。これまでに60枚以上のCDを録音しており、中でもベートーヴェンのピアノソナタ全32曲（2012年に全集が発売）が代表作として名高い。2005年にはドイツのエコー・クラシック賞、2009年にはカンヌ国際クラシック音楽賞（MIDEM）を受賞したほか、ドイツ・レコード評論家賞を8回受賞し、最近では2025年8月に受賞した。また、2022年には国際クラシック音楽賞（ICMA）特別功労賞を受賞した。2003年に録音したベートーヴェンのピアノソナタ作品106（「ハンマークラヴィーア」）は、Die Zeit紙とSuddeutsche Zeitung紙で特集記事として取り上げられた。ユルゲン・オッテンは2009年の著書『現代の偉大なピアニストたち』（Die grosen Pianisten der Gegenwart）において、彼を4人のドイツ人ピアニストの一人として挙げている。2014年から2022年まで、オーストリア・リンツのアントン・ブルックナー大学でピアノ演奏の教授を務めた。
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