Annie Fischer (アニー・フィッシャー)
Annie Fischer (アニー・フィッシャー)。ハンガリーの女性ピアニスト。1914年7月5日生まれ。1995年4月10日没。
ブダペストでユダヤ系の両親のもとに生まれる。リスト・フェレンツ音楽大学でドホナーニ・エルネーに師事。1933年にフランツ・リスト国際ピアノコンクールで優勝。オットー・クレンペラーやスヴャトスラフ・リヒテルといった同時代のピアニストたちから絶大な賞賛を受けており、リヒテルは「アニー・フィッシャーは、偉大な精神と真の深遠さを身につけた偉大な芸術家である」と書いている。イタリアのピアニスト、マウリツィオ・ポリーニは、彼女の演奏に見られる「子供のような素朴さ、即時性、不思議さ」を称賛した。モーツァルト、ベートーヴェン、ブラームス、シューベルト、シューマン、そしてバルトークなどハンガリーの作曲家たちに対する解釈は絶賛されている。ベートーヴェン、モーツァルト、シューマン、バルトーク、リスト、シューベルト、ショパン、バッハ、ブラームス、メンデルスゾーン、ハイドン、コダーイなどの数多くの録音を残している。ベートーヴェンの「皇帝」協奏曲の演奏(YouTubeで視聴可能)や、アンタル・ドラティの指揮によるベートーヴェンのピアノ協奏曲第3番などがある、1977年から15年間かけてベートーヴェンのピアノ・ソナタ全曲のスタジオ製インテグラル・セットに取り組んだが、自己批判的な完璧主義者であった彼女は、生前このセットの発売を許さなかったが、彼女の死後、CDとして発売され、広く賞賛されている。1961年には、ジョージ・セルが指揮するクリーヴランド管弦楽団と共演してアメリカデビュー。1980年に日本国際音楽コンクールの審査員として初来日し、その後しばしば日本に訪れるようになった。音楽学者(後にブダペスト歌劇場監督)であったアラダール・トースと結婚し、ブダペストに彼とともに埋葬されている。
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