Albert Sammons (アルバート・サモンズ)
Albert Sammons (アルバート・サモンズ)。イギリスの男性ヴァイオリニスト。1886年2月23日生まれ。1957年8月24日没。
父親の手ほどきを受けた以外はほとんど独学であったが、高い演奏技術力を身につけた。1908年、ウォルドーフ・ホテルでメンデルスゾーンのバイオリン協奏曲を演奏したとき、サー・トーマス・ビーチャムに注目され、彼のオーケストラのリーダーとして起用された。その後、ソロ活動で王族を含む聴衆を魅了し、後にバレエ・リュスやフィルハーモニック・ソサエティのオーケストラを率いた。イギリスの音楽史において重要な役割を果たした。英国は2世紀ほど前から、著名な音楽家が少なく、外国の有名人を輸入する一方で、自国の芸術家への投資が不足している、サモンズの登場はルネッサンスのようなものであり、19世紀末にパリー、スタンフォード、エルガーらが打ち立てた英国作曲を補完するものであった。サモンズの演奏を聴いたイザイは、「ついにイギリスは偉大なヴァイオリニストを見つけた!」と絶賛したという。1914年にエルガーのヴァイオリン協奏曲を演奏し(この作品の献呈者であるクライスラーによる初演から約4年後)、サモンズは、エルガーと同様、旅行を嫌い、海外での名声を高めることに興味がなかったため、世界的にはあまり知られておらず、過小評価されているといわれている。新しい音楽を積極的に紹介したサモンズは、デリウスのヴァイオリン協奏曲の改訂、出版準備、初演に積極的に参加した。デリウスはサモンズを自作の解釈者として、エルガーと同等の評価を与えた。1916年、ドビュッシーのヴァイオリン・ソナタを英国で初演したが、他にもヴォーン・ウィリアムズ、アイルランド、ハウエルズ、ラブラなど英国の作曲家の作品を紹介したことでよく知られている。1919年には、エルガーのピアノ五重奏曲と弦楽四重奏曲を初演し、1942年には、今ではあまり知られていないジョージ・ダイソン(1883-1964)の協奏曲を世に送り出した。自らも作曲に取り組み、いくつかの習作集やソロ曲を発表したほか、コベット賞を受賞した弦楽四重奏曲「ファンタシー」が有名である。多くの録音を行っているが、中でも1927年にヘンリー・ウッド指揮のニュー・クイーンズホール管弦楽団と共演したエルガーのヴァイオリン協奏曲(最初の完全な録音)や、1934年に長年のデュオ・パートナーであるマードックと共演したエルガーのヴァイオリン・ソナタは有名である。サモンズとマードックのデュオは、ベートーヴェンの「クロイツェル」ソナタ(1927年)も同様に優れた生き生きとした演奏で録音している。1926年にW.H.スクワイアと共演した「大公」トリオの録音は、この作品の最初の電気録音であるだけでなく、その2年後に録音されたカザルス/ティボー/コルトーの有名な録音に代わる説得力のある録音としても注目されている。1944年にキャスリン・ロングと録音したデリウスのヴァイオリン・ソナタ第3番も非常に高い評価を受けている。
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