Philip Newman (フィリップ・ニューマン)
ヴァイオリニスト
Philip Newman (フィリップ・ニューマン)。イギリスの男性ヴァイオリニスト。1904年5月12日生まれ。1966年11月23日没。
ロイヤル・マンチェスター音楽大学でアドルフ・ブロツキーの弟子となり、1917年に13歳で入学、1920年にはディプロマを取得せずに退学した。1924年、ブロツキーはニューマンにブリュッセル音楽院に入学し、イザイの最初の助手であったアルベール・ツィマーに師事するよう勧められた。1年後、エルンストのヴァイオリン協奏曲を弾き、最高点で「ヴァイオリン部門最優秀賞」を受賞した。ブリュッセルでは、ヘンリ・ファン・ヘッケとシーザー・トムソンに師事した。1928年から1932年までベルリンに滞在し、ヨーゼフ・ヨアヒムの弟子であり、当時ドイツを代表するヴァイオリニストであったヴィリー・ヘスに師事し、ベルギーの流派とは異なるスタイルを学んだ。1920年代半ばに故郷のマンチェスターで最初の大きなリサイタルを開催し、オステンドでベートーヴェンのヴァイオリン協奏曲を演奏して協奏曲デビューした。1935年にマンチェスターのフリー・トレード・ホールで、オーケストラとのイギリスでの公式デビューを飾った。1937年より国際エリザベート音楽コンクールの審査員として、長い間その任に就いた。また、モスクワで開催されたチャイコフスキー・ヴァイオリン・コンクールでは、長年にわたり審査員を務め、ブリティッシュ・カウンシルを代表した。1937年、ベルギー王国のエリザベス女王との長い付き合いを始め、女王の個人的なヴァイオリン教授となった。女王は長年にわたりヴァイオリンに多くの時間を費やし、多くの著名な音楽家と個人的に共演し、女王自身も芸術の偉大な後援者であり、優れたヴァイオリニストであった。1942年、ポルトガルのリスボンにたどり着き、リスボンの国立音楽院で外国人として初めてヴァイオリンの教授となった。リスボンに滞在している間、国際赤十字のためのコンサートをはじめ、チャリティーのためのコンサートを企画、推進した。1950年にはポルトガルを離れ、イギリス、ベルギー、イタリア、スペイン、ドイツを演奏旅行を行った。ヨーロッパに戻ると、旧友のパブロ・カザルスとともにプラデス音楽祭のオープニングで演奏した。1962年にポレンサ音楽祭を設立。ベルギーでは王冠勲章のオフィサー、ポルトガルでは、最高位の剣聖ヤコブ騎士団長を、戦時中の活動に対しては、キリスト勲章とともに聖ヨハネ勲章を授与されている。イザイ賞とベルギー王妃エリザベス賞のメダルを授与され、後にメリット勲章とレオポルド勲章を授与された。ニューマンの死後間もない1966年に、友人のアルフォンソ・ジャウメ博士によって作られたニューマンの胸像は、現在マヨルカ島のフェスティバル・クロイスターの入り口に飾られている。また、音楽祭の入り口には、ニューマンの手の石膏模型とデスマスクが展示されており、近くの通りにはニューマンの名前がつけられている。1966年9月4日、最後のコンサートを行った。ソビエト連邦へのツアーが計画されていたが、ニューマンは1966年11月23日、マヨルカ島のホテルの部屋で心臓発作のため亡くなった。
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