Hyman Bress (ハイマン・ブレス)
ヴァイオリニスト
Hyman Bress (ハイマン・ブレス)。カナダの男性ヴァイオリニスト。1931年1月30日生まれ。1995年10月30日没。
南アフリカ、ケープタウンに生まれ、1952年にカナダに帰化。父から最初のレッスンを受け、9歳でケープタウン市立管弦楽団でデビューし、その後南アフリカで幅広く演奏活動を行った。1946～1951年フィラデルフィアのカーティス音楽院で、イヴァン・ガラミアンに師事。1951年、モントリオールに移り住み、リサイタルやCBCラジオに出演。オットーやワルター・ヨアヒムとの室内楽の共演がきっかけで、モントリオール弦楽四重奏団を結成し、1955年～63年まで第1ヴァイオリンを担当した。1958～1959年の1シーズンだけ、MSOのコンサートマスターを務めた。カナダの作品の中で、オットー・ヨアヒムの協奏曲第1番（1957年にモントリオールで第2部、1958年にパリで全曲）、ケルシー・ジョーンズの序奏とフーガ（1959年）、ヴァイオレット・アーチャーの協奏曲（1960年）をCBCの「小さな交響曲」で初演、ウド・カセメッツの協奏曲（1967年04月13日）をCBC Festival Orchestraで演奏した。世界の主要都市でリサイタルを開き、カナダやアメリカの主要オーケストラ、ロンドン交響楽団、ベルリン・フィルなどと共演した。1973年には極東ツアーを行った。ヨーゼフ・ヨアヒムやブロッホの協奏曲など、珍しい作品や、めったに演奏されない作品を復活させ、録音も行った。カナダでは主にCBCのために放送を行った。ブレスは自作の幻想曲をヴァイオリン、ピアノ、電子テープのために録音し、演奏者の背後のスクリーンに楽譜を1ページずつ映しながらニューヨークなどで演奏した。ヨーロッパと北米を行き来し、やがてヨーロッパに移住したが、演奏家としては引退した。晩年はモントリオールで過ごす。1980年代半ばから、精神的な病気で演奏活動ができなくなった。1995年10月30日にモントリオールで没した。
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