Leopold Auer (レオポルト・アウアー)
ヴァイオリニスト
Leopold Auer (レオポルト・アウアー)。ハンガリーの男性ヴァイオリニスト。1845年6月7日生まれ。1930年7月15日没。
ハンガリーのヴェシュプレムに生まれた。8歳のときにブダペスト音楽院でリドレイ・コーネに師事した。メンデルスゾーンの協奏曲を演奏したことで、ウィーンで奨学金を得て、さらにウィーン音楽院でヤコブ・ドントに師事した。13歳でプロとしてのキャリアをスタートさせたアウアーだったが、パリなど遠方での演奏はうまくいかなかったため、ヨーゼフ・ヨアヒムの助言を受ける。ライプツィヒ・ゲヴァントハウスで大成功を収め、デュッセルドルフのコンサートマスターに就任し、その後ハンブルクでも同職を務めた。1866年、ロンドンを訪れた際には、アントン・ルービンシュタインとチェリストのアルフレッド・ピアッティに招かれ演奏した。ルービンシュタインの推薦で、1868年、ヴィエニアフスキーの後任としてサンクトペテルブルク音楽院のヴァイオリン教授に3年契約で任命され、その後49年間もロシアに滞在した。ヤッシャ・ハイフェッツ、ナタン・ミルシテイン、ミッシャ・エルマン、エフレム・ジンバリストなど、数多くの偉大な音楽家を弟子に持ち、その指導にあたった。ロシア・ヴァイオリン流派の創始者と呼ばれ、その後、ハンガリー近代ヴァイオリン教育学の発展に決定的な力を発揮した。リスト、ブラームス、アントン・ルービンシュタイン、チェリストのダヴィドフらと活動し、世界的に有名な「アウアー・カルテット」を結成して演奏活動を行い、現在に至っている。チャイコフスキーは当初、1878年のヴァイオリン協奏曲をアウアーに献呈するつもりだったが、アウアーは、「この作品には多くの美しい音楽的思考が含まれているが、ヴァイオリンのための習慣に乗っ取っていない部分がある」と主張した。この話がマスコミに知れ渡ったため、チャイコフスキーは協奏曲の献呈を取り下げた。結局、アウアーは1893年にこの協奏曲に手を加え演奏した。20世紀までチャイコフスキーの協奏曲は、このアウアー編集版で演奏されているものである。
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Leopold Auer
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