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Wanda Wilkomirska (ワンダ・ウィウコミルスカ)

ヴァイオリニスト

Wanda Wilkomirska (ワンダ・ウィウコミルスカ)。ポーランドの女性ヴァイオリニスト。1929年1月11日生まれ。2018年5月1日没。

ポーランドを代表する女流ヴァイオリニスト。クラシックから20世紀の音楽まで幅広いレパートリーをカバー。ワルシャワ生まれ。父親からヴァイオリンを学び始め、ポーランドのウッチ音楽アカデミーでイリナ・ドゥビスカに師事し。1947年に卒業。続けてブダペストのリスト・フェレンツ音楽大学で、エデ・ザトゥレツキーに師事し、1950年に卒業。1946年のジュネーブ、1949年のブダペストで開催された音楽コンクールで入賞。1950年にライプツィヒで開催されたヨハン・セバスティアン・バッハ国際音楽コンクールで第2位を受賞。1952年のヴィエニャフスキ国際ヴァイオリンコンクールでカロル・シマノフスキのヴァイオリン協奏曲第1番を演奏してユリアン・シトコヴェツキーとともに第2位を受賞(第1位はイーゴリ・オイストラフ)。ポーランドの音楽を世界に広めたことに対する多大な貢献が評価され、ポーランド国家勲章を授与されている。ポーランドの作曲家タデウシュ・バイルト、シシュトフ・ペンデレツキの作品の初演を行ったことでも知られる。1955年にヴィトルト・ロヴィツキ指揮のワルシャワ国立フィルハーモニー管弦楽団と共演し、シマノフスキのヴァイオリン協奏曲第1番を演奏し、その年からワルシャワ国立フィルハーモニー管弦楽団の首席ソリストを以後22年間に渡って務め、世界中で演奏活動を行った。1960年代から70年代にかけて1年に100回以上もコンサートを行った。1969年にオーストラリアで37回ものコンサートを行い、高い評価を受け、1973年には新築されたシドニーのオペラハウスで、ソロリサイタルを行った最初のヴァイオリニストとなった(ピアニストのジェフリー・パーソンズと共演 )。1976年には、ロンドンのバービカンホールでベンジャミンブリッテンのヴァイオリン協奏曲の演奏を行った。クリスティアン・ツィマーマン、ダニエル・バレンボイム、、ギドン・クレーメル、マルタ・アルゲリッチ、キム・カシュカシャン、ミッシャ・マイスキーなど一流のアーティストと数多く共演している。兄でチェリストのカジミエージュ・ヴィウコミルスキ、姉でピアニストのマリア・ジュ・ヴィウコミルスカとピアノ三重奏団「ウィコミルスカ・トリオ」を結成して活動。モスクワ、東京、ロンドン、ドイツのミュンヘン、オーストリアのウィーン、グラーツ、イタリアのゴリツィア、ポーランドのポズナン、クラクフ、ウッチ、ルブリンなどで開催された多くの音楽コンクールで審査員を務めた。1983年にドイツのマンハイム音楽大学の教授に就任、1999年からは、オーストラリアのシドニー音楽院でヴァイオリンを教えた。ポーランドの作曲家の作品を数多く披露しており、グラジナ・バツェヴィチ、タデウシュ・バイルト、アウグスティン・ブロッホ、クシシュトフ・ペンデレツキ、ズビグニエフ・プレイスネル、ズビグニェフ・ブヤルスキ、ロマン・マチエイェフスキ、ヴウォヂミェシュ・コトンスキらのヴァイオリン作品を演奏している。録音では、プロコフィエフ、ブラームス、ラヴェル、フランク、デリウスのヴァイオリンソナタ、ヴィエニャフスキの作品、ブリテンのヴァイオリン協奏曲などがリリースされている。

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