Valery Klimov (ヴァレリー・キルモフ)
Valery Klimov (ヴァレリー・キルモフ)。ウクライナの男性ヴァイオリニスト。1931年10月16日生まれ。2022年2月22日没。
旧ソ連のキエフ出身。指揮者であり教師でもあった父、アレクサンドル・イグナチエヴィチ・クリモフの指導のもと、音楽の勉強を始めた。7歳からオデッサの英才音楽寄宿舎(現ストリヤルスキー学校)でピョートル・ストリヤルスキーに師事。1945年からB・Z・モルドコーヴィチに師事する。1949年、グラズノフ、モーツァルト、メンデルスゾーンなどのレパートリーで公開コンサートを行い、モスクワ音楽院で共に学んだダヴィッド・オイストラフに出会った。1951年、キエフ音楽院(現在のウクライナ国立ペトロチャイコフスキー音楽院)に入学し、B.S.フィッシュマンに師事。1年後、モスクワ音楽院に転入し、オイストラフのスタジオで学び、1956年に優等で卒業、1959年に大学院に進学した。1955年、ロン=ティボー・クレスパン・コンクールで6位入賞。1956年「プラハの春国際音楽祭ヨーゼフ・スラヴィークとフランチシェク・オンドジーチェクのヴァイオリン・コンクールで優勝。1958年の第1回チャイコフスキー国際コンクールでヴァイオリン部門で金賞を受賞。1957年からモスクワ・フィルハーモニー管弦楽団のソリストを務める。エフゲニー・スヴェトラーノフ、キリル・コンドラシン、ゲンナジー・ロジデストヴェンスキー、コンスタンティン・イヴァノフ、アルヴィズ・ヤンソンス、レナード・バーンスタイン、ユージン・オーマンディ、カルロ・ゼッキ、ヴォルフガング・サヴァリッシュ、ノーマン・デルマー、セルジュ・バウド、フランツ=ポール・デッカーら指揮者と共演。オーケストラでは、レニングラード・フィルハーモニー管弦楽団(1991年にサンクトペテルブルグ・フィルに改称)、全ソ連放送・テレビのボリショイ交響楽団、ロンドン交響楽団BBC交響楽団、ベルリン・フィル、ロイヤル・コンセルトヘボウ・オーケストラ、ニューヨーク交響楽団、ワシントン州立オーケストラ、フィラデルフィア交響楽団、ソ連国立アカデミック交響楽団(現ロシア連邦国立アカデミック交響楽団)などと共演。モスクワ音楽院大ホール、レニングラード・フィルハーモニー・ボリショイ・ザール(大ホール)、カーネギーホール、リンカーンセンター、マディソン・スクエア・ガーデン、フェスティバルホール、アルバートホール、ウィーン楽友協会、ベルリンフィル大ホール、ライプツィヒ・ゲヴァントハウス、シドニーオペラハウスなど世界的ホールで演奏会を開催したほか、日本国内では、東京交響楽団、東京フィルハーモニー交響楽団、日本フィルハーモニー交響楽団、日本フィルハーモニー交響楽団などと共演した。1965年から1989年までモスクワ音楽院で教鞭をとる(1974年からはヴァイオリン科長、1983年からは教授を務めた)。教え子にはアイマン・ムサホジャエヴァ、ゲルノ・ヴィニッシュホーファー、エレーナ・デニソヴァ、エフゲニー・ブシュコフらがいる。1989年よりドイツ・ザール音楽院で講師を務めた。モスクワのチャイコフスキー、パリのロン・ティボー、ジェノバのパガニーニ、ザルツブルクのモーツァルト、ヘルシンキのシベリウス、ケルンのクレンカンプ、モントリオールや東京などのコンクールで審査員を務めた。
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